民家再生

尾道で民家を再生されているKさんのお誘いで、久しぶりに児玉茶園に行きました。

今回は、日本民家再生協会の方々が一緒に探訪に来られました。

 

築100年といわれる児玉茶園の別邸は、和室6畳2間を縁側が囲み、東と南2方向の全面に開口を持つ開放的な間取りの、気持ちのいい邸宅です。

 

日本民家再生協会の方はこの間取りをみて「典型的な別荘建築」であると絶賛されていました。

 

でも僕は、この建物に出合ってからずっと住まいとしての機能を疑って見てました。実際住む場合どうなのか?という疑問がありました。

 

 

 

しかし、「別荘建築」という言葉で、全ての疑問が解決できると感じたのです。

 

 

 

この建物には玄関がありません。6畳2間を中心に台所・洗面・トイレ・浴室と一様の設備はあるもののお世辞にも広いと言えません。寝室も中心の部屋を使うことになる。、、、。平屋を計画するにしてもあまりにミニマムで、自分の原体験にこの間取りはなく、?な建物でした。

 

しかし「別荘建築」というコンセプトがあった場合、例えば玄関は住宅ほど対社会性機能を必要としないため設けなくても良いということになるし、設備も最小限でいい。毎日宿泊するのでなければ寝室も兼用すれば事足りる。

 

というわけで「典型的な別荘建築」の性格を持ちながら、最適な方角に最大の開口と眺望を望める児玉茶園は、別荘というコンセプトを理解したことで、利便性や空間の経済性よりも優先できる、建築的な魅力を持っていることに気づきました。建築の、ひとつの理想的な解答がここにあるように思います。

 

 

再生が待ち遠しいです。

 

*福山で民家再生をされているの方から「露天風呂を設けたい」と、しきりにリクエストがありました。今考えれば、そのリクエストも納得できる。

 

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コメント: 1
  • #1

    Dougal (日曜日, 22 7月 2012 21:52)

    Hi there! This post couldn�t be written much better! Reading through this article reminds me of my previous roommate! He always kept preaching about this. I most certainly will forward this post to him. Fairly certain he�ll have a good read. Thank you for sharing!